上腹部の単純CT 画像(第12 胸椎の高さの横断面)とその模式図(別冊No. 1…
上腹部の単純CT 画像(第12 胸椎の高さの横断面)とその模式図(別冊No. 10)を別に示す。矢印で示す臓器はどれか。
- ⑴ 胃胃は左上腹部にあり、内部に空気や内容物を含んで壁のある袋として描出されます。矢印が示す均一な大きな臓器ではありません。
- ⑵ 肝臓この高さで右側から前方の広い範囲を占める均一な濃度の大きな充実臓器で、肝臓に一致します。
- ⑶ 心臓心臓は横隔膜より上の胸腔にあります。第12胸椎の高さの横断面には含まれません。
- ⑷ 脾臓脾臓は左後方に位置する比較的小さな充実臓器です。矢印が示す広い範囲を占める臓器ではありません。
- ⑸ 大動脈大動脈は椎体の前面をやや左寄りに走る円形の管腔構造として描出されます。実質臓器ではありません。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。第12胸椎の高さの横断面では、腹腔の右側から前方にかけての広い範囲を肝臓が占めており、矢印はその均一な濃度をもつ大きな臓器を示していますから肝臓と判断できます。この高さでは肝臓の左側に胃、左後方に脾臓、椎体の前面のやや左寄りに大動脈が位置し、大血管や消化管は肝臓に比べて小さく描出されます。心臓は横隔膜より上の胸腔にありますからこの断面には含まれません。上腹部の横断面を読むときは、まず椎体と大動脈で向きを定め、右側の大きな充実臓器を肝臓と見当をつけるとよいでしょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-07.html)を加工して作成