子宮頸部細胞診のPapanicolaou 染色標本(別冊No. 9)を別に示す。…
子宮頸部細胞診のPapanicolaou 染色標本(別冊No. 9)を別に示す。考えられる感染はどれか。
- ⑴ カンジダカンジダでは仮性菌糸と胞子が観察され、串団子状に連なる像が特徴です。多核巨細胞は示しません。
- ⑵ クラミジアクラミジア感染では細胞質内の封入体が手がかりとなります。核内封入体を伴う多核巨細胞ではありません。
- ⑶ トリコモナストリコモナスは鞭をもつ洋梨形の原虫として観察されます。細胞そのものの多核化は起こしません。
- ⑷ ヘルペスウイルス多核巨細胞と、すりガラス状の核および境界明瞭な核内封入体という特徴的な像で、ヘルペスウイルス感染に一致します。
- ⑸ ヒトパピローマウイルスヒトパピローマウイルス感染では核周囲が明るく抜けるコイロサイトが特徴です。多核巨細胞は示しません。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。ヘルペスウイルスに感染した細胞は、複数の核が集まった多核巨細胞となり、核内のクロマチンが辺縁に押しやられてすりガラス状に見え、境界の明瞭な核内封入体を伴うという特徴的な像を示します。パパニコロウ染色標本でこれらの所見がそろえばヘルペスウイルス感染と判断できます。他の感染はそれぞれ別の像を示します。カンジダは仮性菌糸と胞子、トリコモナスは鞭を持つ洋梨形の原虫、クラミジアは細胞質内の封入体、ヒトパピローマウイルスは核周囲が明るく抜けるコイロサイトが手がかりとなります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-07.html)を加工して作成