折り返し現象がみられたパルスドプラ波形の調整法で正しいのはどれか。
折り返し現象がみられたパルスドプラ波形の調整法で正しいのはどれか。
- ⑴ ゼロシフトを行う。ベースラインを移動させることで一方向に表示できる速度範囲が広がり、折り返し現象を解消できます。
- ⑵ ドプラゲインを上げる。ゲインを上げると信号と背景ノイズが強くなるだけで、表示できる速度範囲は変わらないため折り返しは残ります。
- ⑶ パワードプラ法を使用する。パワードプラ法は信号の強度を表示する方法で速度や方向の情報をもたず、折り返し波形の調整には使えません。
- ⑷ パルス繰り返し周波数を下げる。パルス繰り返し周波数を下げるとナイキスト限界も下がり、折り返しはかえって強くなります。正しい対処は上げることです。
- ⑸ サンプルボリュームを大きくする。サンプルボリュームを大きくすると測定範囲が広がるだけで、表示できる速度範囲は変わらず折り返しは解消しません。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。折り返し現象〈エイリアシング〉は、測定した血流速度がナイキスト限界を超えたときに波形の頂部が反対方向に回り込んで表示されるもので、ベースラインを一方向に移動させるゼロシフトを行うと一方向に表示できる速度範囲が広がり、折り返しを解消できます。あわせてパルス繰り返し周波数を上げる、より低い周波数の探触子を選ぶ、連続波ドプラに切り替えるといった対処も有効です。パルス繰り返し周波数を下げるとナイキスト限界がかえって低くなり、折り返しは悪化します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-07.html)を加工して作成