肢誘導心電図(別冊No. 3)を別に示す。所見はどれか。
肢誘導心電図(別冊No. 3)を別に示す。所見はどれか。
- ⑴ 洞房ブロック洞房ブロックは洞結節の興奮が心房に伝わらず、P波を含む一拍がまとまって脱落します。P波が規則正しく続く本例とは異なります。
- ⑵ Ⅰ度房室ブロックP波とQRS波が1対1に対応したままPQ間隔が0.20秒を超えて一定に延長しており、Ⅰ度房室ブロックの所見です。
- ⑶ Wenckebach 型Ⅱ度房室ブロックウェンケバッハ型はPQ間隔が拍ごとに徐々に延長し、やがてQRSが脱落する型です。本例ではQRSの脱落がありません。
- ⑷ MobitzⅡ型Ⅱ度房室ブロックモビッツⅡ型はPQ間隔が一定のまま突然QRSが脱落する型です。脱落のない本例は該当しません。
- ⑸ Ⅲ度房室ブロックⅢ度房室ブロックは完全房室ブロックで、P波とQRS波が互いに無関係に出現します。1対1の対応がある本例とは異なります。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。Ⅰ度房室ブロックは、すべてのP波に必ずQRS波が続く一方で、PQ〈PR〉間隔が0.20秒を超えて一定に延長している状態で、心房から心室への伝導が遅れてはいるものの脱落はしていないことを示します。読み方の順序としては、まずP波とQRS波が1対1に対応しているかを確かめ、対応していればPQ間隔の長さを測る、という手順になります。QRSの脱落があればⅡ度、P波とQRS波がまったく無関係に出ていればⅢ度と判断します。Ⅰ度は多くが無症状で、治療を要しないことが一般的です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-07.html)を加工して作成