遺伝性乳癌卵巣癌症候群〈HBOC〉の原因遺伝子はどれか。
遺伝性乳癌卵巣癌症候群〈HBOC〉の原因遺伝子はどれか。
- ⑴ APCAPCは家族性大腸腺腫症の原因遺伝子です。大腸に多数のポリープが生じ、放置すると癌化します。
- ⑵ BRCA1BRCA1はDNA二本鎖切断の修復に関わる遺伝子で、その病的変異が遺伝性乳癌卵巣癌症候群の原因となります。
- ⑶ MEN1MEN1は多発性内分泌腫瘍症1型の原因遺伝子で、副甲状腺・膵内分泌・下垂体の腫瘍を生じます。
- ⑷ MLH1MLH1はミスマッチ修復遺伝子で、リンチ症候群〈遺伝性非ポリポーシス大腸癌〉の原因となります。
- ⑸ VHLVHLはフォン・ヒッペル・リンドウ病の原因遺伝子で、腎細胞癌や中枢神経の血管腫、褐色細胞腫を生じます。
解説
正解は⑵です。遺伝性乳癌卵巣癌症候群〈HBOC〉は、BRCA1またはBRCA2の生殖細胞系列の病的変異によって起こる常染色体顕性〈優性〉遺伝の疾患で、若年発症の乳癌や両側乳癌、卵巣癌、男性乳癌、膵癌の危険が高まります。BRCA1とBRCA2はいずれも相同組換えによるDNA二本鎖切断の修復に関わる遺伝子です。他の選択肢はそれぞれ別の遺伝性腫瘍の原因遺伝子で、APCは家族性大腸腺腫症、MEN1は多発性内分泌腫瘍症1型、MLH1はリンチ症候群、VHLはフォン・ヒッペル・リンドウ病に対応します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-07.html)を加工して作成