病理解剖時に摘出された臓器のホルマリン固定後の肉眼写真(別冊No. 12)を別に…
病理解剖時に摘出された臓器のホルマリン固定後の肉眼写真(別冊No. 12)を別に示す。臓器はどれか。
- ⑴ 肺胸膜に覆われ、割面が含気腔による海綿状の構造を示し、気管支と血管が対になって走ります。炭粉沈着も肺に特徴的です。
- ⑵ 肝臓割面は充実性で均一な褐色を示し、門脈域が細かい網目として見えます。海綿状の含気腔はみられません。
- ⑶ 腎臓割面で皮質と髄質が層状に区別され、中心に腎杯と腎盂が開いています。今回の割面像とは構造が異なります。
- ⑷ 膵臓細長く、割面は細かい葉状の構造と主膵管がみられます。海綿状の含気腔をもつ臓器ではありません。
- ⑸ 脾臓暗赤色の充実性の臓器で、割面には白脾髄が小さな白点として散在します。含気による多孔性の構造はありません。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。示された臓器は表面が薄い胸膜に覆われ、割面は含気していた小さな腔が無数に並ぶ海綿状の構造を示し、気管支と血管の断面が対になって走っているのが分かります。表面には炭粉の沈着による黒い斑点も認められ、これらは肺に特徴的な所見です。肝臓や脾臓の割面は充実性で均一、腎臓は皮質と髄質、腎杯からなる層構造、膵臓は細かい葉状の構造を示すため、いずれも海綿状には見えません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-07.html)を加工して作成