PAS 反応標本(別冊No. 9)を別に示す。この臓器はどれか。
PAS 反応標本(別冊No. 9)を別に示す。この臓器はどれか。
- ⑴ 肝臓肝臓ではグリコーゲンがPAS反応で染まりますが、組織は索状に配列し、糸球体のような球状の構造は見られません。
- ⑵ 食道食道は重層扁平上皮に覆われた管状の構造で、糸球体や尿細管に相当する所見はありません。
- ⑶ 腎臓糸球体の基底膜とメサンギウム基質、尿細管の刷子縁と基底膜が赤紫色に染まる像は腎臓に特徴的です。PAS反応が診断に不可欠な臓器です。
- ⑷ 大脳大脳は神経細胞とグリア細胞からなり、基底膜が目立つ構造ではありません。示された像とは一致しません。
- ⑸ 脾臓脾臓は赤脾髄と白脾髄からなるリンパ系の臓器です。糸球体や尿細管に相当する構造はありません。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。示された標本では、糸球体の毛細血管基底膜とメサンギウム基質、ボウマン嚢の基底膜、そして尿細管の刷子縁と基底膜が赤紫色に強く染まっています。PAS反応は糖鎖をもつ多糖類や糖蛋白を染め出す方法なので、基底膜が明瞭に浮かび上がる腎臓では糸球体の構造を評価するのに欠かせません。ほかの選択肢の臓器では、このような球状の構造とそれを包む嚢、密に並ぶ尿細管という組み合わせは見られません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-07.html)を加工して作成