喀痰のPapanicolaou 染色標本(別冊No. 8)を別に示す。この細胞で…
喀痰のPapanicolaou 染色標本(別冊No. 8)を別に示す。この細胞で判定するのはどれか。
- ⑴ 感染の有無感染の判定には好中球や菌体、封入体などの所見を用います。示された細胞は材料の由来を示すもので、感染の有無は決められません。
- ⑵ 腫瘍の組織型組織型の判定には異型のある腫瘍細胞そのものの形態が必要です。示された細胞は腫瘍細胞ではありません。
- ⑶ 病変の進行度進行度は画像や生検、手術検体をもとに決めます。喀痰中の細胞1種類から判断できるものではありません。
- ⑷ 検査材料の適性肺マクロファージ(組織球)の存在は、材料が下気道から採れていることを示します。喀痰標本の適否を判定する指標です。
- ⑸ 炭粉沈着の程度炭粉の沈着量は診断的な意義が乏しく、通常の判定項目ではありません。材料の適否の判断が先に立ちます。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。喀痰の細胞診では、まず提出された材料が下気道から採れているかどうかを判断する必要があります。その手がかりになるのが肺マクロファージ(組織球)で、この細胞が含まれていれば肺由来の材料として適切と判定します。逆に扁平上皮細胞ばかりで肺マクロファージが見られない場合は、口腔内の唾液が主体であり不適とされ、採り直しを依頼します。腫瘍の組織型や進行度の判定は、材料の適性が確認できた後の段階になります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-07.html)を加工して作成