健常者の右肋間走査の超音波像(別冊No. 6)を別に示す。矢印で示すのはどれか。
健常者の右肋間走査の超音波像(別冊No. 6)を別に示す。矢印で示すのはどれか。
- ⑴ 門脈周囲を高輝度の線維性結合組織で囲まれ、壁が厚く明瞭に描出されるのが門脈の特徴です。矢印の管腔はこの所見に一致します。
- ⑵ 肝動脈門脈に伴走する細い動脈で、通常のBモード像では管腔として明瞭に追えません。太い管腔としては描出されません。
- ⑶ 左肝静脈肝静脈は壁を伴わず低輝度の管として見え、下大静脈へ集まる走行をとります。また左肝静脈は左肋骨下走査で描出される血管です。
- ⑷ 中肝静脈肝静脈のため周囲に高輝度の壁を伴いません。前区域と後区域を分ける指標となる血管で、走行の向きも門脈と異なります。
- ⑸ 右肝静脈右肋間走査で描出されますが、壁の輝度が低く横隔膜側の下大静脈へ向かう走行を示します。高輝度の壁をもつ矢印の管腔とは異なります。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。矢印が示す管腔は、周囲に線維性の結合組織(グリソン鞘)を伴って壁が高い輝度で厚く描かれており、これは門脈の特徴です。門脈は肝動脈と胆管とともに走行し、肝内では区域に沿って分枝します。一方、肝静脈は壁を伴わず低い輝度の管として描かれ、横隔膜側で下大静脈へ集まる走行をとる点で区別できます。管腔の壁の見え方と走行の向きを合わせて判断することが、肝内の血管を見分ける基本になります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-07.html)を加工して作成