尿沈渣に認められた結晶(別冊No. 1)を別に示す。考えられるのはどれか。
尿沈渣に認められた結晶(別冊No. 1)を別に示す。考えられるのはどれか。
- ⑴ 高尿酸血症高尿酸血症では黄褐色の菱形や板状の尿酸結晶が酸性尿に出ます。色は似ていますが、形が明らかに異なります。
- ⑵ 閉塞性黄疸抱合型ビリルビンが尿中に多量に排泄されるため、黄褐色の針状・顆粒状のビリルビン結晶が析出します。閉塞性黄疸に特徴的な所見です。
- ⑶ ネフローゼ症候群ネフローゼ症候群では卵円形脂肪体や脂肪円柱、切れ込みのある板状のコレステロール結晶がみられ、この結晶像とは一致しません。
- ⑷ 先天性シスチン尿症シスチン尿症では無色で六角板状の特徴的な結晶が出ます。色調も形状も示された結晶とは異なります。
- ⑸ 先天性アデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ欠損症この酵素欠損症では2,8-ジヒドロキシアデニンによる球状で放射状構造の結晶がみられ、針状の集塊にはなりません。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。示された結晶は黄褐色から赤褐色を帯びた微細な針状・顆粒状の集塊で、ビリルビン結晶に相当します。ビリルビン結晶は、抱合型ビリルビンが尿中に多量に排泄されるときに析出するため、胆道が詰まって直接ビリルビンが血中から尿へ回る閉塞性黄疸で認められます。同時に尿は褐色を呈し、尿ビリルビン反応が強陽性、尿ウロビリノゲンは陰性化するという所見が加わります。色調と形状を合わせて判断することが大切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-07.html)を加工して作成