皮膚病変部より分離した真菌のスライド培養のラクトフェノールコットンブルー染色標本…
皮膚病変部より分離した真菌のスライド培養のラクトフェノールコットンブルー染色標本(別冊No. 15)を別に示す。考えられるのはどれか。
- ⑴ Aspergillus 属アスペルギルス属は分生子柄の先が膨らんで分生子が放射状に並ぶ分生子頭を作ります。紡錘形の大分生子とは形が異なります。
- ⑵ Exophiala 属エクソフィアラ属は黒色真菌で、菌糸や酵母様細胞が褐色を帯びます。皮膚糸状菌の大分生子の形態とは異なります。
- ⑶ Microsporum 属紡錘形で表面がざらつき、多数の隔壁をもつ厚壁の大分生子が目立つ所見はミクロスポルム属に特徴的です。
- ⑷ Mucor 属ムコール属は隔壁のない太い菌糸と、先端に胞子囊を作る接合菌です。分生子を作る皮膚糸状菌とは異なります。
- ⑸ Trichophyton 属トリコフィトン属は小分生子が主体で、大分生子は棍棒状で表面が平滑、数も少なくなります。所見が合いません。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。隔壁のある菌糸から生じた、紡錘形で表面がざらつき、隔壁で多数の部屋に分かれた厚壁の大分生子が目立つ像は、ミクロスポルム属に特徴的です。同じ皮膚糸状菌でもトリコフィトン属は小分生子が主体で、大分生子は棍棒状で数が少なくなります。アスペルギルス属は分生子頭、ムコール属は隔壁のない菌糸と胞子囊、エクソフィアラ属は黒色の酵母様細胞という別の形態を示します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-07.html)を加工して作成