検査部位の皮膚温度が30 ℃と低い状態で検査を行う場合、神経伝導検査への影響で正…
検査部位の皮膚温度が30 ℃と低い状態で検査を行う場合、神経伝導検査への影響で正しいのはどれか。
- ⑴ 刺激閾値が低下低温では神経が興奮しにくくなるため、刺激閾値はむしろ上昇します。低下するという記述は逆です。
- ⑵ 伝導速度が低下低温では脱分極の過程が遅くなるため伝導速度が低下し、潜時が延長します。検査前に加温が必要とされる理由でもあります。
- ⑶ 記録波形が多相化波形の多相化は脱髄などで伝導のばらつきが生じたときの変化です。単純な温度の低下による主な変化ではありません。
- ⑷ 記録波形の振幅が低下低温では活動電位の振幅はむしろ増大します。低下すると考えると、軸索障害があると誤って判断してしまいます。
- ⑸ 記録波形の持続時間が短縮低温では活動電位の持続時間は延長します。短縮するのは温度が高いときにみられる変化です。
解説
正解は⑵です。神経伝導検査では検査部位の温度が低いと神経の脱分極の過程が遅くなるため、伝導速度が低下して潜時が延長します。あわせて活動電位の振幅は大きくなり、持続時間も延長し、刺激閾値は上昇します。こうした変化は脱髄性の病変と紛らわしく、誤った判断につながるため、皮膚温は一般に32℃以上に保つことが求められ、低い場合は加温してから検査を行います。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-07.html)を加工して作成