健康成人の大気からミトコンドリアまでの酸素カスケード(別冊No. 4)を別に示す…
健康成人の大気からミトコンドリアまでの酸素カスケード(別冊No. 4)を別に示す。肺胞気-動脈血酸素分圧較差はどれか。
- ⑴ ①大気から肺胞気に至る段階の落差で、吸入気が加湿され肺胞内に二酸化炭素が加わることによる低下を示します。求める較差ではありません。
- ⑵ ②肺胞気の酸素分圧から動脈血の酸素分圧を引いた差が肺胞気-動脈血酸素分圧較差です。健康成人では10 mmHg前後となります。
- ⑶ ③動脈血より末梢側で、毛細血管や組織へ向かう段階の落差を示しており、肺胞気と動脈血の差ではありません。
- ⑷ ④組織へ酸素が拡散していく過程の落差であり、肺でのガス交換の効率を示す較差とは異なります。
- ⑸ ⑤ミトコンドリアに至る最終段階での低下を示す部分で、肺胞気-動脈血酸素分圧較差とは別のものです。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。肺胞気-動脈血酸素分圧較差は肺胞気の酸素分圧と動脈血の酸素分圧の差を指し、酸素カスケードでは肺胞気から動脈血へ移る段階の落差にあたります。健康成人では10 mmHg前後で、加齢とともにやや大きくなります。この較差は換気血流比の不均等やシャント、拡散障害があると増大するため、低酸素血症の原因を分けて考えるうえで重要な指標です。大気から肺胞気への落差とは区別して理解しましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-07.html)を加工して作成