PCR 法で正しいのはどれか。
PCR 法で正しいのはどれか。
- ⑴ Tm 値が低いと特異性が高くなる。Tm値はプライマーが結合する強さの指標であり、低いこと自体が特異性の高さを意味するわけではありません。特異性はアニーリング温度の設定で調整します。
- ⑵ プライマー濃度は10 μM 以上にする。プライマーの終濃度は0.1〜1 μmol/L程度が一般的です。10 μmol/L以上では非特異的な増幅やプライマー二量体が増えます。
- ⑶ 増幅しにくい場合にはアニーリング温度を上げる。増幅しにくいときはアニーリング温度を下げて結合しやすい条件にします。温度を上げると結合しにくくなり、さらに増えにくくなります。
- ⑷ プライマーの塩基配列はGC 含有量を20%前後にする。プライマーのGC含有量は40〜60%程度が適切です。20%前後ではTm値が低くなり、安定した結合が得られません。
- ⑸ アニーリング温度はプライマーのTm 値以下に設定する。アニーリング温度はプライマーのTm値より数℃低い温度に設定するのが基本であり、Tm値以下という記述は正しい内容です。
解説
正解は⑸です。アニーリング温度はプライマーのTm値を目安に、通常はそれより数℃低い温度に設定します。温度が高すぎるとプライマーが結合できず増幅しません。増幅が不十分なときはアニーリング温度を下げるのが基本で、逆に上げると特異性は高まるものの増幅量は落ちます。プライマーは終濃度で0.1〜1 μmol/L程度、GC含有量は40〜60%程度が適切であり、他の選択肢はいずれも条件設定の方向が誤っています。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-07.html)を加工して作成