囊虫症をきたすのはどれか。
囊虫症をきたすのはどれか。
- ⑴ 多包条虫多包条虫はヒトの肝臓などに多包虫が寄生して多包虫症を起こしますが、これは囊虫症とは区別される病態です。キツネやイヌが終宿主です。
- ⑵ 単包条虫単包条虫は肝や肺に液体を含む囊胞をつくり単包虫症を起こしますが、囊虫症とは呼びません。イヌが終宿主で、ヒトは中間宿主です。
- ⑶ 無鉤条虫無鉤条虫は牛肉の生食で感染し、ヒトの腸管に成虫が寄生します。ヒトの組織内に幼虫が寄生する囊虫症は起こしません。
- ⑷ 有鉤条虫有鉤条虫の虫卵を経口摂取すると幼虫が腸管壁から全身へ運ばれ、筋肉や皮下、脳に囊虫を形成します。これが囊虫症で、脳囊虫症は重要な合併症です。
- ⑸ 日本海裂頭条虫日本海裂頭条虫はサケ・マスの生食で腸管に成虫が寄生する条虫で、ヒトの組織内に囊虫をつくることはありません。
解説
正解は⑷です。囊虫症は有鉤条虫の虫卵をヒトが経口摂取し、体内で孵化した幼虫(有鉤囊虫)が筋肉や皮下、脳などに寄生して起こる病態です。脳に寄生すると痙攣や頭痛をきたす脳囊虫症となり、重篤な経過をたどることがあります。ヒトが成虫の宿主にも幼虫の宿主にもなりうる点が有鉤条虫の特徴です。他の条虫はヒトの体内で囊虫を形成しないため、この病態を起こしません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-07.html)を加工して作成