細菌の遺伝に関する記述で正しいのはどれか。
細菌の遺伝に関する記述で正しいのはどれか。
- ⑴ 染色体は核膜内にある。細菌は核膜をもたない原核生物です。染色体は細胞質内にあり、核膜に包まれてはいません。
- ⑵ プラスミドは一本鎖DNA である。プラスミドは環状の二本鎖DNAです。一本鎖という記述は構造を取り違えています。
- ⑶ F プラスミドは薬剤耐性遺伝子である。Fプラスミドは接合に必要な性線毛を作る因子で、薬剤耐性の遺伝子をもつのはRプラスミドです。役割が入れ替わっています。
- ⑷ R プラスミドは形質転換によって伝達される。Rプラスミドは主に接合によって伝達されます。形質転換は裸のDNAを直接取り込む現象で、伝達の様式が異なります。
- ⑸ 形質導入とはバクテリオファージを介した現象である。形質導入はバクテリオファージが前の宿主の遺伝子を運び込み、新しい宿主へ伝える現象です。耐性や毒素産生の伝播に関わります。
解説
正解は⑸です。形質導入はバクテリオファージが細菌に感染する際に、前の宿主の遺伝子を一緒に運び込んで新しい宿主へ伝える現象です。毒素の産生能や薬剤耐性が菌の間に広がる仕組みのひとつとして知られています。ほかの記述は誤りで、細菌は核膜をもたない原核生物なので染色体は細胞質にあり、プラスミドは環状の二本鎖DNAです。Fプラスミドは接合に必要な性線毛を作る因子、Rプラスミドは薬剤耐性の遺伝子をもち、主に接合によって伝達されます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-07.html)を加工して作成