シリンジで採血を行い、止血処置の間にしばらく立てて静置した。その状況の写真(別冊…
シリンジで採血を行い、止血処置の間にしばらく立てて静置した。その状況の写真(別冊No. 12)を別に示す。そのままシリンジを転倒混和せず、複数の血算用の試験管に分注した。最後の試験管に比べて最初の試験管で測定値が大きくなる可能性の最も高いのはどれか。
- ⑴ 単球数単球は赤血球より軽く、沈んだ層には集まりにくいため、最初の試験管で高くなるとはいえません。
- ⑵ 血小板数血小板は最も軽く上層側に残りやすいので、最初の試験管ではむしろ低くなる可能性があります。
- ⑶ 好中球数好中球も赤血球より軽く、赤血球層の上に境界を作って残ります。最初の試験管で最も高くなる細胞ではありません。
- ⑷ 赤血球数静置により赤血球が下層に沈み、先端側から出る最初の試験管に濃く入るため、赤血球数が高くなります。
- ⑸ リンパ球数リンパ球は白血球層に含まれ、赤血球層の上に位置します。最初の試験管で高値になる可能性が最も高い項目ではありません。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。シリンジを立てて静置すると重力によって赤血球が下に沈み、上層に血漿が分かれます。この状態で転倒混和をせずに分注すると、シリンジの先端側から出る最初の試験管には赤血球の多い下層が入るため、赤血球数は最後の試験管より高くなります。逆に最後の試験管では赤血球数が低く出ます。血小板や白血球は赤血球より軽く上層側に残りやすいため、最初の試験管で高くなるとはいえません。分注の前に必ず十分に転倒混和することが大切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-07.html)を加工して作成