腹水の原因で誤っているのはどれか。
腹水の原因で誤っているのはどれか。
- ⑴ 腹膜炎腹膜炎では炎症により毛細血管の透過性が高まり、蛋白に富む滲出性の腹水がたまります。原因として正しいので正答ではありません。
- ⑵ 高蛋白血症腹水の原因になるのは低蛋白血症です。アルブミンが減って膠質浸透圧が下がることで水分が漏れ出すため、この記述が誤りです。
- ⑶ 門脈圧亢進症門脈圧亢進症では門脈系の静脈圧が上がり、肝硬変の腹水の主な原因になります。誤りではありません。
- ⑷ リンパ管閉塞リンパ管が閉塞するとリンパの流れが妨げられ、乳白色の腹水がたまることがあります。原因として正しい記述です。
- ⑸ うっ血性心不全うっ血性心不全では全身の静脈圧が上がり、腹水や浮腫が生じます。原因として正しいため正答にはなりません。
解説
正解は⑵です。この設問は誤っているものを選ぶ形式で、腹水の原因になるのは高蛋白血症ではなく低蛋白血症ですから、⑵が正答になります。血漿のアルブミンが減ると膠質浸透圧が下がり、水分が血管内に保てず腹腔へ漏れ出します。肝硬変やネフローゼ症候群で腹水が生じるのはこの機序です。ほかの選択肢はいずれも腹水の原因になり、腹膜炎では炎症による透過性の亢進、門脈圧亢進症とうっ血性心不全では静脈圧の上昇、リンパ管閉塞ではリンパの流れの障害が関与します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-07.html)を加工して作成