組織の固定原理がメチレン架橋によるのはどれか。
組織の固定原理がメチレン架橋によるのはどれか。
- ⑴ 酢酸酢酸は蛋白質を沈殿させて固定し、核の染色性を高める働きがあります。架橋を作る固定液ではありません。
- ⑵ アセトンアセトンは脱水によって蛋白質を凝固させる固定液で、酵素抗体法などで用います。メチレン架橋は形成しません。
- ⑶ エタノールエタノールは脱水による凝固固定で、細胞診の湿固定に用います。架橋による固定ではありません。
- ⑷ ピクリン酸ピクリン酸は蛋白質と塩を作って沈殿させる固定液です。ブアン液の成分として使われますが、原理は架橋ではありません。
- ⑸ ホルマリンホルムアルデヒドは蛋白質のアミノ基と反応してメチレン架橋を作り、構造を網目状に固定します。ホルマリン固定の原理です。
解説
正解は⑸です。ホルマリンの主成分であるホルムアルデヒドは、蛋白質のアミノ基などと反応してメチロール基を作り、さらに隣接する基と結合してメチレン架橋を形成します。この架橋によって蛋白質が網目状につながり、組織の構造が保たれるため、病理組織標本では10%中性緩衝ホルマリンが標準的な固定液として用いられます。ほかの固定液は原理が異なり、酢酸、アセトン、エタノール、ピクリン酸はいずれも蛋白質を凝固または沈殿させることで固定します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-07.html)を加工して作成