心窩部斜走査による上腹部の超音波像(別冊No. 7)を別に示す。矢印で示すのはど…
心窩部斜走査による上腹部の超音波像(別冊No. 7)を別に示す。矢印で示すのはどれか。
- ⑴ 肝動脈肝動脈は門脈の前方を走る細い動脈で、拍動性の血流を示します。矢印が示す太く壁の薄い管腔とは太さが合いません。
- ⑵ 大動脈大動脈は脊椎の前方をやや左寄りに走り、厚い壁と明瞭な拍動を示します。呼吸で径が変わる薄壁の管腔とは区別できます。
- ⑶ 下大静脈肝の背側を頭側へ走り右心房へ向かう薄壁の管腔で、下大静脈です。呼吸性に径が変化し、拍動が目立たない点も一致します。
- ⑷ 肝外胆管肝外胆管は門脈の前方を並走する細い管で、血流信号を示しません。矢印が示す太い管腔とは大きさが異なります。
- ⑸ 門脈本幹門脈本幹は高輝度の壁を伴って肝門部へ向かう管腔です。走行の向きと壁の描出のされ方が矢印の構造とは異なります。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。矢印が示すのは肝の背側を頭側へ走り、右心房に向かって進む壁の薄い管腔で、下大静脈です。心窩部斜走査では肝右葉の背側に長軸として描出され、呼吸に伴って径が大きく変化し、拍動は目立ちません。大動脈は脊椎の前方をやや左寄りに走り、明瞭な拍動と厚い壁をもつ点で区別できます。門脈は高輝度の壁を伴って肝門部へ向かい、肝動脈と肝外胆管はより細い管として門脈の周囲に描出されます。走行と壁の厚さ、拍動の有無を組み合わせて判断します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-07.html)を加工して作成