心尖部長軸断面の連続波ドプラ波形(別冊No. 6)を別に示す。狭窄前後の最大圧較…
心尖部長軸断面の連続波ドプラ波形(別冊No. 6)を別に示す。狭窄前後の最大圧較差はどれか。
- ⑴ 16 mmHg16ミリメートル水銀柱となるのは最大血流速度が2メートル毎秒のときです。本例の波形が示す速度とは合いません。
- ⑵ 32 mmHg32ミリメートル水銀柱に相当する速度はおよそ2.8メートル毎秒です。4を掛ける前の2乗の値と取り違えると生じやすい誤りです。
- ⑶ 64 mmHg最大血流速度が4メートル毎秒ですから、4の2乗の16に4を掛けて64ミリメートル水銀柱となります。簡易ベルヌーイ式による正しい値です。
- ⑷ 80 mmHg80ミリメートル水銀柱に相当する速度はおよそ4.5メートル毎秒です。本例の最大血流速度より速く、当てはまりません。
- ⑸ 96 mmHg96ミリメートル水銀柱に相当する速度はおよそ4.9メートル毎秒です。速度を読み過ぎた場合に選びやすい値です。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。圧較差は簡易ベルヌーイ式により、最大血流速度をメートル毎秒で表した値の2乗に4を掛けて求めます。示された連続波ドプラ波形の最大血流速度は4メートル毎秒ですから、4の2乗である16に4を掛けて64ミリメートル水銀柱となります。この式は狭窄部の前後の圧の差を非侵襲的に推定する基本で、大動脈弁狭窄症の重症度評価では最大圧較差や平均圧較差として用います。速度が2倍になると圧較差は4倍になる関係にあるため、速度の読み取りを正確に行うことが大切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-07.html)を加工して作成