精度管理法で正しいのはどれか。
精度管理法で正しいのはどれか。
- ⑴ 精密さは真の値からの偏りの程度をいう。真の値からの偏りの程度は正確さです。精密さは繰り返し測定したときの測定値のばらつきの小ささを指すため、定義が入れ替わっています。
- ⑵ マルチルール管理図法は患者検体を用いる。マルチルール管理図法は管理試料の測定値に複数の判定規則を当てはめる方法です。患者検体を使うのは正常者平均値法やデルタチェックです。
- ⑶ 2 シグマ法での管理では統計学的に10 回に1 回は外れ値が出現する。平均±2標準偏差の外に出る確率は約5%で、およそ20回に1回です。10回に1回とすると管理幅の考え方を誤って理解することになります。
- ⑷ 管理試料の測定値が3 点連続して上昇傾向を示した場合をシフト現象という。測定値が連続して一定方向へ動くのは傾向、いわゆるトレンド現象です。シフトは平均値が急に別の水準へずれ、その水準が続く現象を指します。
- ⑸ X(bar)-R 管理図法のR は日内の管理試料の測定値の最大値と最小値の差である。Rは範囲を意味し、同一日に測定した管理試料の測定値の最大値と最小値の差を表します。日内のばらつきを監視する指標として正しい記述です。
解説
正解は⑸です。エックスバー・アール管理図法のRは範囲を意味し、同じ日に複数回測定した管理試料の測定値の最大値と最小値の差、すなわち日内のばらつきを表します。エックスバーが日間の平均の動きを、Rが日内のばらつきを示すため、両者を合わせて見ることで系統誤差と偶然誤差を区別できます。ほかの選択肢は精密さと正確さの定義の入れ替え、外れ値の出現頻度の誤り、傾向とシフトの取り違えであり、用語の定義を正確に押さえておくことが大切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-07.html)を加工して作成