MCV が正常である患者の赤血球の大きさを測定し、健常人と比較した成績(別冊No…
MCV が正常である患者の赤血球の大きさを測定し、健常人と比較した成績(別冊No. 13)を別に示す。考えられるのはどれか。
- ⑴ 腎性貧血腎性貧血は正球性正色素性で、赤血球の大きさの分布に目立った偏りは生じません。
- ⑵ サラセミアサラセミアではMCVそのものが低下します。MCV正常という前提と合いません。
- ⑶ 鉄欠乏性貧血鉄欠乏性貧血でもMCVが低下するため、設問の条件に当てはまりません。
- ⑷ 再生不良性貧血再生不良性貧血では赤血球の数が減るだけで、大きさの分布は保たれます。
- ⑸ 遺伝性球状赤血球症球状化により直径は小さくなりますが厚みが増すためMCVは保たれ、分布幅が広がります。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。示された赤血球の大きさの分布では、平均は健常人と変わらないものの、幅が広がり小型側に裾を引いています。遺伝性球状赤血球症では、膜の蛋白の異常により赤血球が球状になって直径が小さくなりますが、厚みが増すため容積は保たれます。そのためMCVは正常のまま、赤血球分布幅が大きくなるのが特徴です。鉄欠乏性貧血やサラセミアではMCVそのものが低下し、腎性貧血や再生不良性貧血では分布に大きな偏りが出ません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp230524-07.html)を加工して作成