主要組織適合性遺伝子複合体〈MHC〉について正しいのはどれか。
主要組織適合性遺伝子複合体〈MHC〉について正しいのはどれか。
- ⑴ 第9 染色体短腕上に存在する。ヒトのMHCであるHLAは第6染色体の短腕に存在します。第9染色体にあるのはABO遺伝子です。
- ⑵ ヘルパーT 細胞はクラスⅠ分子と反応する。ヘルパーT細胞が反応するのはクラスⅡ分子です。クラスⅠと反応するのは細胞傷害性T細胞です。
- ⑶ CD4 分子の結合部位はβ2 ドメインに存在する。CD4分子はMHCクラスⅡ分子のβ2ドメインに結合し、ヘルパーT細胞の認識を助けます。
- ⑷ クラスⅠ分子の発現は抗原提示細胞に限局される。抗原提示細胞に限られるのはクラスⅡ分子です。クラスⅠはほぼすべての有核細胞に発現します。
- ⑸ β2 -ミクログロブリン遺伝子は多型性に富んでいる。β2-ミクログロブリンは多型性に乏しい分子です。多型に富むのはHLAのα鎖側になります。
解説
正解は⑶です。MHCクラスⅡ分子はα鎖とβ鎖からなり、CD4分子はそのβ2ドメインに結合します。これによりヘルパーT細胞はクラスⅡ分子に提示された抗原を認識します。ヒトのMHCであるHLAは第6染色体の短腕にあり、クラスⅠ分子はほぼすべての有核細胞に発現しています。抗原提示細胞に限られるのはクラスⅡ分子のほうです。クラスⅠ分子と対をなすβ2-ミクログロブリンは、多型性に乏しいことが知られています。CD4とクラスⅡ、CD8とクラスⅠの組をまず押さえましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp230524-07.html)を加工して作成