カルバペネム系抗菌薬が有効なのはどれか。
カルバペネム系抗菌薬が有効なのはどれか。
- ⑴ メチシリン耐性黄色ブドウ球菌〈MRSA〉MRSAはPBP2´をもち、カルバペネム系を含むβ-ラクタム薬全般が効きません。
- ⑵ バンコマイシン耐性腸球菌〈VRE〉VREはグリコペプチド系に耐性ですが、もともと腸球菌にはカルバペネム系の効果が限られます。
- ⑶ 多剤耐性緑膿菌〈MDRP〉多剤耐性緑膿菌はカルバペネム系への耐性を定義の一部としています。
- ⑷ 多剤耐性アシネトバクター〈MDRA〉多剤耐性アシネトバクターもカルバペネム系への耐性を含めて定義されます。
- ⑸ 基質拡張型β-ラクタマーゼ〈ESBL〉産生大腸菌ESBLはカルバペネム系を分解できないため、この系統が治療の中心になります。
解説
正解は⑸です。基質拡張型β-ラクタマーゼ〈ESBL〉はペニシリン系やセファロスポリン系を分解しますが、カルバペネム系は分解できません。そのためESBL産生大腸菌による感染症では、カルバペネム系が治療の中心になります。MRSAはペニシリン結合蛋白が変化しているためβ-ラクタム薬全般が効かず、VREも細胞壁合成の標的が変わっています。多剤耐性緑膿菌と多剤耐性アシネトバクターは、カルバペネム系を含む複数系統に耐性をもつ菌として定義されています。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp230524-07.html)を加工して作成