胸の痛みを訴えて来院した患者で、急性心筋梗塞が疑われている。血液を用いた検査の考…
胸の痛みを訴えて来院した患者で、急性心筋梗塞が疑われている。血液を用いた検査の考え方として正しいのはどれか。
- ⑴ クレアチンキナーゼのMB型は心臓に多く含まれるため、発症から1週間ほどたって初めて上がり始めます。この酵素は発症から数時間で上がり始め、1日ほどで最も高くなります。
- ⑵ 心筋トロポニンは心臓の筋肉が壊れると血液中に増え、発症から時間がたっても比較的長く高い値が続きます。心筋に特異性が高く、発症後しばらく高値が続くため診断に広く使われます。
- ⑶ ミオグロビンは発症から3日ほどたって上がり始めるため、来院が遅れた患者の診断に役立ちます。ミオグロビンは発症後1〜2時間で上がり始めて早く消えるため、むしろ発症の早い時期の指標です。
- ⑷ トロポニンの値は発症の直後に最も高くなって数時間で元へ戻るため、測れる時期は来院した時に限られます。上がり始めてから数日は高い値が続くので、測れる時期が来院した時に限られることはありません。
- ⑸ 心臓の筋肉が壊れたかどうかは白血球数と赤沈で判断でき、酵素や蛋白質の測定はその補助として用います。白血球数と赤沈は炎症全般を映す指標で、心筋の障害を見分ける力はありません。
解説
正解は、心筋トロポニンは心臓の筋肉が壊れると血液中に増え、発症から時間がたっても比較的長く高い値が続くという説明です。トロポニンは心筋にほぼ限られた蛋白質で、少量の障害でも検出できるうえ、数日にわたって高い値が続くため、来院までに時間があった患者でも捉えられます。クレアチンキナーゼのMB型は数時間で上がって一日ほどで最も高くなり、ミオグロビンは発症後まもなく上がって早く消えるため、いずれも早い時期の手がかりになります。
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