ある家系では、母親が病気であればその子ども全員に同じ病気がみられ、父親が病気であ…
ある家系では、母親が病気であればその子ども全員に同じ病気がみられ、父親が病気であっても子どもには病気がみられなかった。この伝わり方の背景にある遺伝情報として正しいのはどれか。
- ⑴ ミトコンドリアのDNAは核のDNAと同じように両親から半分ずつ受け継がれ、母親の側の影響が強く出ます。ミトコンドリアのDNAは両親から半分ずつ受け継ぐものではなく、卵に由来するもののみが伝わります。
- ⑵ ミトコンドリアのDNAには蛋白質をつくる情報が含まれておらず、核のDNAから送られた蛋白質を使っています。ミトコンドリアのDNAは呼吸鎖の蛋白質などの情報を持ち、その場で翻訳も行われています。
- ⑶ ミトコンドリアのDNAは直線状で、両端にテロメアをもつ点が核のDNAと共通しています。ミトコンドリアのDNAは環状であるため、末端にテロメアを持つ構造ではありません。
- ⑷ ミトコンドリアのDNAは受精のときに卵からのみ受け継がれるため、母親から子ども全員に伝わります。ミトコンドリアは卵に由来するため、母親から子ども全員へ伝わる母系遺伝の形をとります。
- ⑸ X染色体にある遺伝子の異常によるもので、父親から息子へ伝わる形をとります。父親は息子にX染色体ではなくY染色体を渡しますので、この伝わり方は成り立ちません。
解説
正解は、ミトコンドリアのDNAは受精のときに卵からのみ受け継がれるため、母親から子ども全員に伝わるという説明です。受精のとき精子のミトコンドリアはほとんど伝わらないため、ミトコンドリアのDNAは母親由来のものだけが子に受け継がれます。その結果、母親が異常を持てば息子にも娘にも伝わり、父親が異常を持っても子には伝わらないという特徴的な家系図になります。ミトコンドリアのDNAは環状で、呼吸鎖にかかわる蛋白質の情報を持っています。
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