呼吸生理で正しいのはどれか。
呼吸生理で正しいのはどれか。
- ⑴ シャント時の換気血流比は増加している。シャントは換気の乏しい肺胞に血流が流れ込む状態であり、換気血流比はむしろ低下します。
- ⑵ 肺伸展受容器の興奮は吸気促進に作用する。肺伸展受容器の興奮は肺が過度に伸展したことを知らせる信号であり、吸気を抑制し呼気へ切り替える方向に作用します。
- ⑶ 肺胞の酸素の拡散能は二酸化炭素よりも高い。二酸化炭素は酸素に比べて肺胞での拡散のしやすさがはるかに高く、酸素の拡散能が高いという記述は逆です。
- ⑷ pH が増加すると酸素解離曲線は右方へ移動する。pHが増加すると酸素と血色素の親和性が高まり、酸素解離曲線は左方へ移動するため右方移動という記述は誤りです。
- ⑸ 動脈血二酸化炭素分圧が増加するとpH は低下する。動脈血二酸化炭素分圧の上昇は血中の炭酸を増やし水素イオン濃度を高めるため、pHは低下する方向に働きます。
解説
正解は⑸です。動脈血中の二酸化炭素分圧が上昇すると血中の炭酸が増えて水素イオン濃度が上昇するため、血液のpHは低下し呼吸性アシドーシスに傾きます。シャントでは換気血流比はむしろ低下し、肺伸展受容器の興奮は吸気を抑制し、酸素の拡散能は二酸化炭素より低く、pH上昇では酸素解離曲線は左方へ移動するため、他の記述は呼吸生理として誤りです。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-08_09.html)を加工して作成