運動時のエネルギー供給で正しいのはどれか。
運動時のエネルギー供給で正しいのはどれか。
- ⑴ クレアチンリン酸系では乳酸が蓄積する。クレアチンリン酸系は無酸素的に働きますが乳酸を生じさせる経路ではなく、乳酸は解糖系で生成されます。
- ⑵ 運動開始後最初に使われるのは解糖系である。運動開始直後にまず利用されるのはATP・クレアチンリン酸系であり、解糖系はその後に働き始めます。
- ⑶ 長時間の運動では無酸素性エネルギーに依存する。長時間の運動では有酸素性エネルギー代謝が主体となり、無酸素性エネルギーへの依存が中心にはなりません。
- ⑷ 有酸素性エネルギー供給は大量のATP を生産できる。有酸素性エネルギー供給は糖質や脂質を用いて解糖系よりもはるかに多くのATPを産生できる経路です。
- ⑸ 嫌気性代謝閾値〈AT〉とは血中乳酸濃度が低下する点である。嫌気性代謝閾値は血中乳酸濃度が急激に上昇し始める運動強度を指し、低下する点という記述は誤りです。
解説
正解は⑷です。有酸素性エネルギー供給は糖質や脂質を材料として、無酸素性の解糖系に比べてはるかに多量のATPを産生できる経路であり、長時間の持久的な運動を支える主要な機構となります。クレアチンリン酸系での乳酸蓄積や解糖系が最初に働くという記述、ATの定義に関する記述はいずれも誤りです。運動の強度や継続時間によって主に働くエネルギー供給機構が異なる点を理解しておくことが重要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-08_09.html)を加工して作成