65 歳の女性。50 歳代後半から振戦や歩行障害が生じ、Parkinson 病と…
65 歳の女性。50 歳代後半から振戦や歩行障害が生じ、Parkinson 病と診断された。L-dopa 服用により症状が改善し日常生活を送れていたが、最近薬の効用時間が短縮し、症状悪化が生じている。この患者に起きている症状はどれか。
- ⑴ Cushing 現象頭蓋内圧が上がったときに血圧上昇と徐脈が起こる現象です。パーキンソン病の薬の効き方とは関係しません。
- ⑵ On-off 現象服薬の時間と関係なく症状が急に良くなったり悪くなったりする現象です。効いている時間が短くなる今回の経過とは別のものです。
- ⑶ Pusher 現象脳卒中後に、麻痺側へ倒れる方向へ自分から押してしまう現象です。薬の効き方の問題ではありません。
- ⑷ Raynaud 現象寒さや緊張で指先の血管が縮み、色が変わる現象です。パーキンソン病の主症状ではありません。
- ⑸ Wearing-off 現象服薬を続けるうちに効いている時間が短くなり、次の服薬前に症状が戻る現象で、この経過に一致します。
解説
正解は⑸です。ウェアリングオフ現象は、レボドパの効いている時間が服薬を続けるうちに短くなり、次の服薬前に症状が戻ってくる現象です。この方は服薬で症状が改善していたのに、最近になって薬の効用時間が短くなり症状が悪化していますので、この現象に当てはまります。病気の進行で線条体にドパミンをためる力が落ちることが背景にあり、服薬回数を増やすなど薬の調整で対応します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-08_09.html)を加工して作成