65 歳の男性。心不全のため入院した。現在は β 遮断薬を内服している。心電図モ…
65 歳の男性。心不全のため入院した。現在は β 遮断薬を内服している。心電図モニターの波形(別冊No. 1)を別に示す。所見で正しいのはどれか。
- ⑴ 心室期外収縮心室期外収縮は基本調律の合間に幅広いQRS波が早期に出現する所見であり、規則正しい徐脈の波形とは異なります。
- ⑵ 心房細動心房細動は基線が細かく揺れてP波が消失し、心室応答が不規則になる所見であり、規則的な徐脈とは異なります。
- ⑶ 心房粗動心房粗動はのこぎり歯状の粗動波が特徴であり、規則的なP波を伴う徐脈の波形とは異なります。
- ⑷ 洞性徐脈β遮断薬の作用により洞結節からの発火が遅くなった状態であり、規則的な徐脈として矛盾なく説明できます。
- ⑸ Ⅲ度房室ブロックⅢ度房室ブロックはP波とQRS波が無関係に出現する完全房室解離が特徴であり、規則的な徐脈とは異なります。
解説
正解は⑷です。β遮断薬は房室結節の伝導を抑えて心拍数を下げる作用を持つため、内服中に脈が遅くなること自体は薬理作用として想定される変化です。心室期外収縮や心房細動、心房粗動は不規則な調律や特徴的な波形を伴い、Ⅲ度房室ブロックはP波とQRS波が無関係に出現する所見となるため、これらとは区別できます。心不全に対してβ遮断薬を用いている患者では、脈拍を確認しながら運動負荷を調整することが求められます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-08_09.html)を加工して作成