20 歳の男性。1 か月前に転倒し、疼痛は軽減したが右膝関節の不安定感があり来院…
20 歳の男性。1 か月前に転倒し、疼痛は軽減したが右膝関節の不安定感があり来院した。実施した検査を図に示す。この検査の対象はどれか。ただし、矢印は検査者が力を加えた方向を示す。
- ⑴ 前十字靱帯前十字靱帯は脛骨を前方に引いて評価します。後方へ押し込む方向の検査では緊張しません。
- ⑵ 後十字靱帯膝90度屈曲位で脛骨を後方に押し込む後方引き出しテストであり、後方への移動の増大が後十字靱帯の損傷を示します。
- ⑶ 内側側副靱帯内側側副靱帯は下腿を外方へ押して膝の外側に開く力を加えて評価します。前後方向の検査では判定できません。
- ⑷ 外側側副靱帯外側側副靱帯は膝の内側に開く力を加えて評価します。矢印の方向とは異なる検査になります。
- ⑸ 内側半月板半月板はマックマレーテストのように屈伸と回旋を組み合わせて評価します。後方への押し込みでは評価できません。
解説
検査の対象は後十字靱帯です。図のように背臥位で膝を90度屈曲させ、脛骨の前面から後方へ押し込む力を加える検査は後方引き出しテストで、後十字靱帯が損傷していると脛骨が後方へ大きく移動します。後十字靱帯は脛骨が後方へずれるのを防ぐ役割をもつため、この動きの増大が損傷を示します。前十字靱帯は脛骨を前方に引く前方引き出しテストやラックマンテスト、側副靱帯は内外へ力を加える側方動揺テスト、半月板はマックマレーテストや圧痛の確認で評価するため、力を加える方向で対象が決まります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-08_09.html)を加工して作成