内側型変形性膝関節症における歩行の特徴で正しいのはどれか。
内側型変形性膝関節症における歩行の特徴で正しいのはどれか。
- ⑴ 歩隔は狭くなる。内反変形により立脚期に膝が外側へ動揺するため、これを抑えようとして歩隔は広くなります。安定性を高めようとする代償なので、狭くなるという記述は誤りです。
- ⑵ 両脚支持期は短くなる。痛みのある側で片脚支持を続けることを避けるため、両脚で支える時間は長くなります。歩行速度の低下も両脚支持期を延長させる方向に働きます。
- ⑶ 骨盤の回旋は大きくなる。歩幅が短くなるのに伴い、骨盤の回旋も小さくなります。骨盤の回旋は歩幅を伸ばすための要素なので、歩幅の減少とともに減る関係にあります。
- ⑷ 股関節伸展角度は増加する。立脚後期に膝と股関節を伸展させる動きが痛みで制限されるため、股関節の伸展角度は減少します。歩幅の短縮とあわせて理解すると分かりやすくなります。
- ⑸ 床反力前後成分は小さくなる。歩行速度が低下すると、接地時の制動力も蹴り出しの駆動力も小さくなり、床反力の前後成分が減少します。痛みを避ける歩き方の力学的な特徴です。
解説
正解は⑸です。内側型変形性膝関節症では膝の痛みを避けるために歩行速度が低下し、床反力の前後成分である制動力と駆動力がともに小さくなります。速度が落ちることで歩幅は短くなり、股関節の伸展角度も骨盤の回旋も小さくなります。また片脚で支える時間を短くしようとするため両脚支持期は長くなり、外側への動揺を抑えようとして歩隔はむしろ広がる傾向を示します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-08_09.html)を加工して作成