運動制御における内部モデル形成で重要な役割をもつ中枢神経系はどれか。
運動制御における内部モデル形成で重要な役割をもつ中枢神経系はどれか。
- ⑴ 小脳小脳は運動指令の写しと感覚フィードバックを照合し、誤差をもとに内部モデルを更新します。この働きにより、素早い運動でも修正を待たずに正確な制御が可能になります。
- ⑵ 中脳中脳は対光反射や眼球運動、姿勢反射の中継に関わる部位です。運動の実行に関与しますが、予測モデルを学習して蓄える中枢ではありません。
- ⑶ 視床下部視床下部は体温調節、摂食、内分泌、自律機能の中枢であり、身体の内部環境を保つ働きを担います。運動の予測制御には直接関与しません。
- ⑷ 大脳皮質大脳皮質は運動の企画と指令の出力を担い、小脳と密接に連携します。ただし内部モデルの形成と更新の中心を担うのは小脳であり、混同しやすい選択肢です。
- ⑸ 大脳辺縁系大脳辺縁系は情動や動機づけ、記憶の形成に関わる部位です。運動学習に情動が影響することはありますが、内部モデルそのものを作る役割は担っていません。
解説
正解は⑴です。内部モデルとは、身体や道具の運動特性を脳内に写し取った予測の仕組みで、運動の結果を先読みする順モデルと、目標から必要な指令を逆算する逆モデルがあります。小脳は運動指令の写しと実際の結果とのずれを誤差信号として受け取り、この内部モデルを繰り返し修正して精度を高める役割を担います。小脳が障害されると測定障害や運動分解といった協調運動の乱れが生じます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-08_09.html)を加工して作成