5 歳の女児。脳性麻痺による痙直型両麻痺。屋内での主な移動は車椅子で、監視下でP…
5 歳の女児。脳性麻痺による痙直型両麻痺。屋内での主な移動は車椅子で、監視下でPCW〈postural control walker〉を用いた歩行練習をしている。この児に対する動作指導で最も適切なのはどれか。
- ⑴ 割座保持割座は股関節の内旋と内転を強める姿勢で、痙直型では股関節の脱臼や変形を進める恐れがあります。安定して座れるため子どもが好みやすく、注意が必要な姿勢です。
- ⑵ 補助具なしでの歩行現在は監視のもとで歩行器を用いて歩いている段階であり、補助具なしの歩行は転倒の危険が大きくなります。支持性が育つまでは補助具を用いた練習を続けます。
- ⑶ 立位保持装置での立位立位保持装置は自力で立位をとれない児に用いる受動的な手段です。歩行器で歩ける本児には、自分で姿勢を制御する能動的な課題の方が発達を促します。
- ⑷ バニーホッピングでの移動バニーホッピングは両下肢をそろえて跳ぶ移動で、股関節の屈曲と内転を強めます。左右交互の運動パターンの獲得を妨げるため、動作指導としては避けます。
- ⑸ 膝立ち位でのキャッチボール膝立ち位は股関節を伸展させて骨盤と体幹を支える姿勢で、痙直型両麻痺で弱くなりやすい要素を鍛えられます。ボールを扱う課題が加わることで動的な姿勢制御も促されます。
解説
正解は⑸です。痙直型両麻痺の児では、股関節と体幹の支持性を高め、抗重力位での姿勢制御を育てることが目標になります。膝立ち位でのキャッチボールは、股関節を伸展させた姿勢でバランスをとりながら上肢を使う課題であり、歩行に必要な要素をあそびの中で練習できます。他の選択肢は、異常な運動パターンを助長するもの、この児の能力に見合わないもの、危険が大きいもののいずれかです。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-08_09.html)を加工して作成