20 歳の男性。脊髄損傷。プッシュアップ動作を図に示す。この動作が獲得可能な最も…
20 歳の男性。脊髄損傷。プッシュアップ動作を図に示す。この動作が獲得可能な最も高位の機能残存レベルはどれか。
- ⑴ C4C4では横隔膜と頸部周囲の筋しか残らず、上肢はほとんど動かせません。プッシュアップどころか座位保持にも介助を要する段階です。
- ⑵ C5C5では三角筋と上腕二頭筋が働きますが、肘を伸展位に保つ手段がありません。肘が曲がってしまうため殿部を持ち上げられず、この動作は獲得できません。
- ⑶ C6C6では手関節背屈筋と肩関節外旋筋が使え、肘を伸展位にロックする代償が可能になります。大胸筋や広背筋で体を押し上げられるため、この動作を獲得できる最も高位のレベルです。
- ⑷ C7C7では上腕三頭筋が働くのでプッシュアップは確実に可能ですが、より高位のC6でも獲得できるため、問われている最も高位のレベルには当たりません。
- ⑸ C8C8では手指の屈筋まで機能し動作はより容易になりますが、C6より低位のレベルです。最も高位を問う設問の答えにはなりません。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。プッシュアップでは肘を伸ばした状態を保つ必要があり、上腕三頭筋が働くC7以下なら容易ですが、C6でも肩関節の外旋と手関節背屈を利用して肘を伸展位にロックし、大胸筋や広背筋、前鋸筋の力で殿部を持ち上げることができます。したがって、この動作を獲得できる最も高位の機能残存レベルはC6になります。C5以上では肘を伸ばした位置に保てず、体幹を持ち上げる力も出せません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-08_09.html)を加工して作成