ゴムバンドを用いて筋力増強運動を実施している様子を図に示す。この運動で最も増強さ…
ゴムバンドを用いて筋力増強運動を実施している様子を図に示す。この運動で最も増強される筋はどれか。
- ⑴ 前鋸筋前鋸筋は肩甲骨を胸郭に引きつけて外転と上方回旋を起こす筋で、前方へのリーチや上肢挙上で働きます。上腕骨の外旋を起こす筋ではありません。
- ⑵ 大胸筋大胸筋は肩関節の内転、内旋、水平内転を起こす筋で、外旋に対しては拮抗筋として働きます。ゴムバンドを外側へ引く運動では主に伸張される側になります。
- ⑶ 棘下筋棘下筋は肩甲骨棘下窩から上腕骨大結節に付着し、肩関節外旋の主動作筋として働きます。外旋方向に抵抗をかけるこの運動で最も強く収縮します。
- ⑷ 肩甲下筋肩甲下筋も回旋筋腱板の一つですが、肩甲骨前面から小結節に付着して内旋を起こす筋です。回旋筋腱板という共通点で選びやすいものの、働く方向が逆になります。
- ⑸ 烏口腕筋烏口腕筋は烏口突起から上腕骨内側面に付着し、肩関節の屈曲と内転に働きます。回旋の作用はごくわずかで、外旋運動の主動作筋にはなりません。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。図はゴムバンドの抵抗に抗して、肘を体側につけたまま前腕を外側へ引く動作、すなわち肩関節外旋の筋力増強運動です。棘下筋は肩甲骨の棘下窩から起こり上腕骨大結節に付着する回旋筋腱板の一つで、肩関節外旋の主動作筋にあたるため、この運動で最も強く働きます。他の選択肢はいずれも外旋以外の作用が主体であり、なかには外旋の拮抗筋として働くものもあります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-08_09.html)を加工して作成