頭部MRI で正しいのはどれか。
頭部MRI で正しいのはどれか。
- ⑴ T2 強調画像で髄液は低信号に描出される。T2強調画像では水分の多い組織が高信号になりますので、髄液は高信号として描出されます。低信号になるのはT1強調画像です。
- ⑵ 頭部CT に比べて脳幹部の病巣を観察しにくい。逆です。CTでは骨に囲まれた後頭蓋窩でアーチファクトが出やすく、脳幹の病巣はMRIの方が観察しやすくなります。
- ⑶ T2 強調画像で脳梗塞による信号変化はみられない。脳梗塞では発症から半日ほど経つとT2強調画像でも高信号として現れます。信号変化がみられないという記述は誤りです。
- ⑷ 拡散強調画像は急性期の脳梗塞の診断に有用である。水分子の拡散が制限された部位を高信号として描出しますので、発症から数時間以内の脳梗塞も検出できます。急性期診断の要となる撮像法です。
- ⑸ 頭部CT に比べて急性期の脳出血の診断に有用である。急性期の出血は、短時間で撮影できて高吸収域として明瞭に写るCTの方が確実に検出できます。MRIはかえって判定が難しくなります。
解説
正解は⑷です。拡散強調画像は水分子の動きが制限された部位をとらえますので、発症から数時間以内の脳梗塞でも高信号として描出でき、急性期の診断に最も有用です。T2強調画像では水分の多い髄液は高信号になり、時間の経過した脳梗塞も高信号として現れます。MRIは骨によるアーチファクトが少なく脳幹の観察はCTより優れますが、急性期の出血の検出は短時間で撮影できるCTが確実ですので、目的に応じて使い分けます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-08_09.html)を加工して作成