間質性肺疾患患者に対する理学療法で最も適切なのはどれか。
間質性肺疾患患者に対する理学療法で最も適切なのはどれか。
- ⑴ 体位排痰法を指導する。間質の線維化が主体であり、痰の貯留は通常みられません。体位排痰法の適応は乏しく、優先して指導する内容にはなりません。
- ⑵ 吸気筋トレーニングを指導する。拘束性換気障害により吸気筋の負担が増しますので、吸気筋トレーニングで力と持久力を高めると呼吸困難の軽減や運動耐容能の改善につながります。
- ⑶ 上肢の筋力増強運動は行わない。上肢の筋力増強運動は行ってかまいません。運動耐容能や日常生活動作の改善に役立ちますので、行わないと決めつけるのは誤りです。
- ⑷ 神経筋電気刺激療法は行わない。神経筋電気刺激療法は、運動が難しい症例で下肢の筋力低下を防ぐ目的に用いられます。この疾患で一律に禁忌となるものではありません。
- ⑸ 有酸素運動はSpO2 60 % を目標に実施する。酸素飽和度60%は重篤な低酸素血症です。運動中は90%を下回らないよう管理し、必要に応じて酸素を投与しながら行います。
解説
正解は⑵です。間質性肺疾患では肺が硬くなって拘束性換気障害を生じ、浅くて速い呼吸となって吸気筋の負担が増しますので、吸気筋トレーニングによって呼吸筋の力と持久力を高めることが有用です。この疾患では気道の分泌物が多くないため体位排痰法の適応は乏しく、上肢の筋力増強運動や電気刺激療法も禁忌ではありません。運動時は低酸素血症を起こしやすいので、酸素飽和度が90%を下回らないように監視しながら進めます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-08_09.html)を加工して作成