6 歳の男児。二分脊椎。歩行時の様子を図に示す。予測されるSharrard の分…
6 歳の男児。二分脊椎。歩行時の様子を図に示す。予測されるSharrard の分類の上限はどれか。
- ⑴ Ⅰ群Ⅰ群は第12胸髄以上で下肢の随意運動がまったくみられません。装具と杖を用いても実用的な歩行は難しく、歩行できている本例には当てはまりません。
- ⑵ Ⅱ群Ⅱ群は第1腰髄から第2腰髄のレベルで、股関節の屈曲と内転のみが残ります。膝を伸展できないため長下肢装具を要し、骨盤の挙上を使って振り出す歩容となる点が一致します。
- ⑶ Ⅲ群Ⅲ群は第3腰髄から第4腰髄のレベルで、大腿四頭筋が働いて膝を伸展できます。短下肢装具での歩行が可能になることが多く、本例より麻痺が軽い群です。
- ⑷ Ⅳ群Ⅳ群は第5腰髄のレベルで、股関節の外転筋や足関節の背屈筋が一部働きます。歩行はさらに安定し、装具も足関節までで済むことが多くなります。
- ⑸ Ⅴ群Ⅴ群は第1仙髄以下のレベルで、下腿三頭筋の一部を除いてほぼ筋力が保たれます。装具を用いずに歩ける例もあり、本例の歩容とは大きく異なります。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。シャラードの分類は二分脊椎の麻痺のレベルを残存機能によって5群に分けたもので、Ⅱ群は第1腰髄から第2腰髄までの機能が残る状態を指します。腸腰筋による股関節の屈曲と内転はできますが、大腿四頭筋以下は麻痺しますので膝を伸ばして支えることができず、長下肢装具と杖を用いて骨盤を引き上げるように振り出す歩行になります。歩容から残存機能の上限を推定する問題ですので、各群で働く筋を整理しておきましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-08_09.html)を加工して作成