関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準1995 年…
関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準1995 年)に従って図のように肩関節の可動域を測定する。正しいのはどれか。
- ⑴ 背臥位で測定する。図に示された測定肢位は背臥位ではありません。肩関節外転は体幹の側屈という代償を確認しやすい座位や立位で行われることが多く、この記述は当てはまりません。
- ⑵ 運動方向は屈曲である。上肢を側方へ挙げる運動ですので、運動方向は屈曲ではなく外転です。屈曲は上肢を前方へ挙げる運動で、基本軸も移動軸も異なります。
- ⑶ 基本軸は上腕骨である。上腕骨は基本軸ではなく移動軸です。外転の基本軸は肩峰を通る床への垂直線と定められていますので、軸の取り違えに注意が必要です。
- ⑷ 参考可動域は135 度である。肩関節外転の参考可動域は180度です。135度は基準にない数値で、屈曲180度、伸展50度、水平屈曲135度などと混同しやすい点です。
- ⑸ 体幹側屈の代償運動に注意する。肩関節外転では、上肢を挙げるにつれて体幹が反対側へ側屈する代償が生じやすく、見逃すと可動域を過大に評価してしまいます。体幹を固定して測ることが求められます。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。図の測定は肩関節の外転で、上肢を側方へ挙げていくときに体幹が反対側へ側屈する代償が生じやすいため、体幹を固定して注意深く観察する必要があります。日本整形外科学会と日本リハビリテーション医学会の基準では、外転の基本軸は肩峰を通る床への垂直線、移動軸は上腕骨で、参考可動域は180度と定められています。90度以上では前腕を回外させて行う点も合わせて押さえておきましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-08_09.html)を加工して作成