最も障害されていると考えられる運動はどれか。
次の文により6、7の問いに答えよ。28 歳の男性。2週前にGuillain-Barré 症候群と診断された。γ グロブリン大量静注療法を実施され、症状の進行は停止した。本日実施した右上肢の運動神経伝導検査の結果を表に示す。運動神経 刺激部位 振幅mV(正常値下限) 伝導速度m/s(正常値下限)手 首 4.0 mV(3.5 mV)正中神経 48.3 m/s(48 m/s)肘 3.7 mV(3.5 mV)手 首 0.5 mV(2.8 mV)尺骨神経 40.2 m/s(50 m/s)肘 0.3 mV(2.7 mV)前 腕 4.8 mV(4.0 mV)橈骨神経 53.1 m/s(52 m/s)肘 3.6 mV(3.5 mV)
最も障害されていると考えられる運動はどれか。
- ⑴ 母指対立母指の対立は、正中神経が支配する動きです。
- ⑵ 示指MP 関節伸展示指の付け根を伸ばすのは、橈骨神経が支配する動きです。
- ⑶ 中指DIP 関節伸展指先の関節を伸ばす動きには、複数の神経がかかわります。
- ⑷ 環指PIP 関節屈曲環指の手前の関節を曲げるのは、正中神経が支配します。
- ⑸ 小指外転小指を外へ開く動きは、尺骨神経が支配します。
解説
正解は⑸です。検査の結果では、正中神経と橈骨神経の振幅は基準を保っているのに、尺骨神経だけが手首でも肘でも基準を大きく下回り、伝導速度も遅くなっています。したがって尺骨神経が支配する筋の働きが最も落ちていると考えられ、小指を外へ開く動きが障害されます。振幅と伝導速度の両方から、どの神経が傷んでいるかを読み取ります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp220421-08_09.html)を加工して作成