47 歳の女性。抗リン脂質抗体症候群の既往がある。右変形性膝関節症に対して高位脛…
47 歳の女性。抗リン脂質抗体症候群の既往がある。右変形性膝関節症に対して高位脛骨骨切り術を3日前に受けた。右大腿部から足部まで発赤を伴う腫脹を認め、Homans 徴候陽性である。術後に実施した主な血液検査の結果を表に示す。術後の合併症として考えられるのはどれか。項 目 結 果 基準値白血球 7.5 × 10³ 3.3-8.6 × 10³/μL血色素量 12.5 11.6-14.8 g/dLD ダイマー 38 0.0-1.0 μg/mLクレアチニン 0.74 0.46-0.79 mg/dLCRP 2.25 0.00-0.14 mg/dLBNP 17.5 18.4 pg/mL 以下
- ⑴ 蜂窩織炎白血球は7.5×10³で、基準の範囲内です。
- ⑵ リンパ浮腫発赤もDダイマーの上昇も、伴いません。
- ⑶ 化膿性関節炎化膿性関節炎でも、白血球がもっと増えます。
- ⑷ うっ血性心不全BNPは17.5で、基準の範囲内にあります。
- ⑸ 深部静脈血栓症Dダイマーの著明な上昇と、徴候がそろっています。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。Dダイマーが38μg/mLと基準の0.0から1.0を大きく超えており、片側の下肢に発赤を伴う腫脹とホーマンズ徴候の陽性がそろっています。抗リン脂質抗体症候群の既往と術後3日という状況も重なり、深部静脈血栓症が最も考えられます。蜂窩織炎や化膿性関節炎であれば白血球がもっと増え、うっ血性心不全であればBNPが高くなります。リンパ浮腫では発赤もDダイマーの上昇も伴いません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp220421-08_09.html)を加工して作成