問2 文章中の下線部 地球温暖化について,地球温暖化が生態系に与える影響の具体例…
生態系とその保全に関して,科学的に探究した。問1 と問2 に答えよ。 生物種の保全について考えている場面 アユム:次の授業で発表する原稿を書いたから読んでアドバイスしてくれないかな。 【アユムの発表原稿】 近年,生物種の保全に関する問題は深刻です。人間活動によって意図的に,ある いは意図されずに本来の生息地域から別の場所に移されて定着した生物が生態系や その土地特有の種に対して影響を与えています。その一方で,絶滅の恐れのある 野生生物の生物種のリストをレッドリストといい,その地域に昔から生息している 生物種の保護に活用されています。 ミライ:2 つ目の文の「人間活動によって意図的に,あるいは意図されずに本来の生息 地域から別の場所に移されて定着した生物」の部分だけど,「この生物を ア といい,例としては イ という生物がいます。」と加えた方が具体 的だと思うよ。 アユム:なるほど,ありがとう。ミライは何について発表するのかな。 ミライ:まだ原稿はできてないけれど, 地球温暖化だよ。
問2 文章中の下線部 地球温暖化について,地球温暖化が生態系に与える影響の具体例として 正しい文章を,次の1 ~4 のうちから一つ選べ。
- 1 熱帯や亜熱帯に生息する生物に媒介される病原体が,現在の温帯域に侵入しやすくなる。温暖化により病原体を媒介する生物の生息域が温帯側へ広がるため、これまで温帯になかった病原体が侵入しやすくなるという正しい説明です。
- 2 高山に生える植物の分布域の標高が下がる。高山植物は気温が上がると生育できる場所が標高の高い方へ移っていくため、分布域の標高が下がるのではなく上がるのが実際の変化です。
- 3 ホッキョクグマの生息可能な場所が南下し,分布域が広がる。ホッキョクグマは海氷が減ることで狩りの場を失い、生息可能な場所は南下して広がるのではなく北へ後退して狭まっていきます。
- 4 海面が下がることによってウニやアサリの生息場所が奪われる。地球温暖化では氷の融解や海水の膨張により海面は下がるのではなく上昇し、その結果、沿岸の生物の生息場所が奪われることが問題になっています。
解説
正解は1です。地球温暖化が進むと、蚊などがこれまで生息できなかった温帯域でも冬を越して活動できるようになるため、熱帯や亜熱帯に生息する生物が媒介する病原体が温帯域に侵入しやすくなります。これは温暖化が生態系や人間の健康に与える具体的な影響として正しい例です。他の選択肢は温暖化の影響を逆向きに述べています。高山植物の分布域は気温上昇により標高の高い方へ移動し、ホッキョクグマの生息可能な場所は海氷の減少により北へ後退して分布域が狭まり、海面は氷の融解や海水の膨張によって上昇するため、いずれも実際の変化とは逆の説明になっています。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00019.htm)を加工して作成