問2 文章中の空欄 イ と ウ に入る正しい語句の組合せを,次の1 ~4 のうち…
生態系とその保全に関して,科学的に探究した。問1 と問2 に答えよ。 チョウ類の生息環境と生態的な特徴の関係を考察している場面 アユム:生態系の保全について調べていたら,「草刈りや野焼きは行われるけれど,そ れ以外に人間の働きかけがない場所(以下,半自然草原)」と,「耕作地や牧草 地,ゴルフ場」に生息するチョウ類の種数を比較したデータ(図1 )があったん だ。これは,調査地区ごとに半自然草原に特有な種と半自然草原以外でも見ら れる種に分けて種数を調べているものだよ。 :半自然草原に特有な種 : 半自然草原以外でも見 られる種 半自然草原 チョウ類の種数 耕作地 半自然草原 牧草地 半自然草原 ゴルフ場 調査地区 分布の概念図 半自然草原 耕作地 牧草地 ゴルフ場 図1 ミライ:この調査結果からは ア ということが分かるね。 アユム:半自然草原に特有な種と半自然草原以外でも見られる種の生態的な特徴を比較 した表(表1 )もあったんだ。 表1 ※ 1 卵から成虫まで育ち,次の代の卵を産むまでが1 世代 ※ 2 日本国内を10 km × 10 km の区画に分けたうち,その種が観察された区画数 ミライ:半自然草原に特有な種は,半自然草原以外でも見られる種と比べてみると,一 年間に繰り返す世代数が少なくて,生息している密度が イ ,分布が狭い という特徴があるんだね。 アユム:半自然草原に特有な種の多くは, ウ としてレッドリストに載っているん だ。半自然草原の維持管理と併せて,半自然草原に特有な種の保全策も研究し ていかないといけないね。
問2 文章中の空欄 イ と ウ に入る正しい語句の組合せを,次の1 ~4 のうちから 一つ選べ。
| 特徴 | 半自然草原に特有な種(18 種の平均値) | 半自然草原以外でも見られる種(30 種の平均値) |
|---|---|---|
| 一年間に繰り返す世代数※1 | 1.39 | 2.33 |
| 生息している密度(相対値) | 2.06 | 7.35 |
| 日本国内での分布の広さ(区画数※2 ) | 444.11 | 788.53 |
- 1 イ:高く ウ:絶滅危惧種ウは正しいのですが、表の数値は半自然草原に特有な種の方が密度も分布も小さいことを示しています。
- 2 イ:高く ウ:キーストーン種数値の読み取りが逆であり、キーストーン種は生態系への影響の大きさを表す語です。
- 3 イ:低く ウ:絶滅危惧種密度も分布も小さいという表の数値から、絶滅のおそれが高い種だと考えられます。
- 4 イ:低く ウ:キーストーン種イは正しいのですが、キーストーン種は他の生物への影響が大きい種のことで、ここでは当てはまりません。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。表はこのページに組み直して載せています。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は3です。イには低くが入ります。表1を見ると、半自然草原に特有な種は、生息している密度が2.06で、半自然草原以外でも見られる種の7.35より小さく、日本国内での分布の広さも444.11と788.53より狭くなっています。ウには絶滅危惧種が入ります。生息密度が低く分布も狭い種は、環境が変われば数を減らしやすく、絶滅のおそれが高い種として扱われます。キーストーン種は、その生態系で数は多くないものの他の生物に大きな影響を与える種を指す語です。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00018.htm)を加工して作成