ソクマル高卒認定(公共)

問3 次の生徒Zのレポートを読んで,レポート中の B , C にあてはまるものの…

生徒たちは「公共」の学習のまとめとして,持続可能な社会の形成に関する課題を探究してい る。問1 ~問4 に答えよ。 1  生徒たちが,探究の「問い」をめぐって会話している。 会話文 生徒W:持続可能な社会をつくるために,地球温暖化を防ぐ方法を考えていきたいな。 生徒X:私は,企業の社会的責任を学んだときに,二酸化炭素(CO2)の排出量を減らす企業の 取組みについて調べたよ。 生徒Y:国際政治を学んだときにも話題にでたよ。地球温暖化を防ぐためには早期に二酸化炭 素排出量を減らす必要があるね。 生徒W:排出削減に積極的な国ばかりではないから,国際社会で話し合って,排出削減を義務 づけることが必要じゃないかな。私は,二酸化炭素排出量が多い国ほど削減義務を重 くするのがいいと思う。その決め方なら基準が明確で,各国も納得できると思うんだ。 生徒X:いや,人口が多い国は排出量が多くなりやすいから,二酸化炭素の国別排出量を各国 の人口で割って,各国の削減義務を決めた方がいいよ。だから, A を参考にし て二酸化炭素排出量の削減義務を考えるべきだと思うな。 生徒W:そうかな。地球温暖化を防ぐには,何よりも排出量を減らすことが求められるから, 排出量が多い国ほど二酸化炭素を減らす義務を負うべきだよ。 生徒Y:二人の考え方はどちらも理解できるけれど,現在は,各国が自ら削減目標を示すよう になって,国々が協力して排出削減に取り組みやすい環境が整ってきたんだ。 生徒W:そういえば,持続可能な開発目標(SDGs)でも,気候変動に対して具体的な対策をと ることが目標になっているね。その達成に向けて,私たちにできることは何だろうか。 生徒X:国ごとに生活や産業が異なるよね。それを踏まえて私たちにできることを考えよう。 生徒Y:じゃあ,⒜主要国の二酸化炭素排出について部門別に比較した資料を分析するのはど うかな。 生徒W:賛成。Yさんが示した資料を分析して「問い」を立てよう。
問3 次の生徒Zのレポートを読んで,レポート中の B , C にあてはまるものの組 合せとして適切なものを,次のページの1 ~4 のうちから一つ選べ。
レポート 私は,先生から紹介された参考図書を読むなかで,地球温暖化への取組みとして,次の 対策アと対策イの二つがあることを知りました。その後,私の住む町の漁業関係者,電力 会社社員,自治体職員,建設会社社員に,それぞれの地球温暖化への取組みの聞き取り調 査を実施しました。 対策ア 温室効果ガスの排出を削減する,または吸収源を増やす対策を行う。 対策イ 地球温暖化が与える影響を軽減・回避し,新しい気候条件への適応を目指す。 聞き取った内容 漁業関係者 「コンブやワカメなどの海藻がなくなって,海底が砂漠のようになってしま う磯焼けに困っています。特に最近問題となっているのがウニによる海藻の食害です。本 来であれば,冬場に水温が下がるとウニの活動が弱まって,その間に芽吹いた海藻が成長 するはずですが,地球温暖化による海水温の上昇でウニが常に活発に活動して,海藻が芽 吹いてもすぐに食べ尽くされてしまうのです。ウニの食害への対策として,駆除をした り,フェンスを海底に設けて侵入を防いだりしています。」 電力会社社員 「私は,水素発電の研究に取り組んでいます。水素発電は,従来の化石燃 料による火力発電と同じ仕組みをとっています。しかし,燃料となる水素は,発電時のエ ネルギー効率が高く,水素と酸素の反応により水が生成されるだけで,温室効果ガスを排 出しません。今後,再生可能エネルギーはさらに普及していきますが,電力の安定供給の 観点から一定程度の火力発電は必要となるはずです。脱炭素化を進めるためには,化石燃 料による火力発電の代替として水素発電が必要となると考えています。」 自治体職員 「地球温暖化による海面水位の上昇や極端な気象現象の発生,強い台風の増 加などにより,河川の洪水の危険性が高まっています。そこで,私の部署では,定期的に 河川の堤防を改修するなどの整備を行っています。また,洪水ハザードマップを作成し て,洪水時の河川の浸水被害状況・避難場所・避難方法などの方策についての情報を市民 に提供しています。今後は,SNS なども活用して迅速かつ安全な避難が可能となるよう にしていきたいと考えています。」 建設会社社員 「私の会社では,木造ビルの建築に力を入れています。近年,脱炭素への 取組みが求められるなか,耐震性や耐火性などを高める技術が向上したことから,各地で 木造ビルの建築計画が始まっています。樹木は成長にともないCO2 を吸収し,伐採後も 炭素として貯蔵し続けるため,木造ビルはCO2 の削減につながります。また,森林にお いても,CO2 の吸収効果が低下した高齢の木を伐採し,その代わりに新しい木を植える ことで吸収効果の高い森林を維持することができるのです。」 聞き取り調査を終えて,対策アにあたる対応を話してくださったのが B であり, 対策イにあたる対応を話してくださったのが C であると考えました。 次に政府や国際的な取組みについても調べ,解決策を考えていきたいと思います。

解説

正解は4です。対策アは温室効果ガスの排出を減らすか吸収源を増やす取組みです。水素発電は温室効果ガスを出さない発電への置きかえなので排出削減、木造ビルと森林の更新は樹木による吸収と貯蔵なので吸収源を増やす取組みにあたります。対策イは温暖化の影響を軽減し新しい気候に適応する取組みなので、ウニの食害対策と、堤防の整備やハザードマップの作成が当てはまります。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00017.htm)を加工して作成

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