問5 下線部分⒠裁判に国民が参加することに関連して,生徒Zが調べてまとめたレポー…
次の会話文を読んで,問1 ~問5 に答えよ。 会話文 生徒X:もうすぐ18 歳の誕生日を迎えるので,記念に家族と旅行に行ってきました。食べ歩き で有名な繁華街を訪問したところ,食べ歩きをしている人がいました。しかし,いくつ かのお店の入口に「路上での飲食はご遠慮ください。」という貼り紙を見かけました。 先 生:それは⒜法による規制ではなく,マナーの向上をよびかけ,意識啓発を図っているもの ですね。 生徒X:そういえば,駅や繁華街では,「キャッチセールス禁止」という貼り紙を見かけました。 法による規制とはどのようなものか,あとで調べてみようと思います。 生徒Y:キャッチセールスと言えば,18 歳になると,親の承諾なしに自分の責任と判断で⒝契 約が可能になるため,注意しなければならないことが多くなりますね。 生徒X:もし⒞契約トラブルに巻き込まれた場合は,どのように解決したらよいのでしょうか。 先 生:あとで事例をまとめて発表してください。18 歳になると,⒟消費者としての権利や責 任があることを意識することがより大切になりますね。また,有権者として国の政治に 大きく関わることができるようになります。裁判員に選ばれる可能性もありますね。 生徒Z:なるほど。これから⒠裁判に国民が参加することにどのような意義があるのか,調べて みます。
問5 下線部分⒠裁判に国民が参加することに関連して,生徒Zが調べてまとめたレポートを読 み, C , D , E にあてはまるものの組合せとして適切なものを,次の ページの1 ~4 のうちから一つ選べ。
レポート 私は,国民の権利を守り社会の秩序を維持するためには,法に基づく公正な裁判が保 障されるべきであると考えました。公正な裁判のためには C が必要であり,ま た,裁判員制度のような国民の参加も大切であると思います。裁判員制度は D が 期待されて,2009 年の5 月から実施されています。裁判員は満18 歳以上の有権者の中 からくじで無作為に選出されて,刑事裁判に参加し,裁判官と一緒に有罪か無罪,有罪 であれば量刑まで判断します。 私も裁判員に選ばれる可能性があることから,最高裁判所から出された報告書を見て みました。グラフ1 によると,裁判員として裁判に参加したことは「非常によい経験と 感じた」との回答と,「よい経験と感じた」との回答を合わせると,全体の96.3 %であ ることがわかりました。また,グラフ2 によると E ということが言えると思いま す。 裁判員に選ばれたら,責任のある判断ができるようにしたいです。 グラフ1 裁判員として裁判に参加した感想 不明 特に感じること よい経験とは 感じなかった あまりよい経験とは 感じなかった よい経験と 感じた 非常によい 経験と感じた 0 % 62.2 % 34.1 % 20 % 40 % 60 % 80 % 100 % (最高裁判所「裁判員等経験者に対するアンケート調査結果報告書(令和4 年度)」により作成) グラフ2 「裁判が迅速になっている」に対する印象 そう思う ややそう思う どちらともいえない あまりそう思わない そう思わない 15.6 32.1 23.7 29.8 23.6 20.6 21.5 16.4 17.5 19.7 16.8 13.9 12.9 11.6 9.0 8.1 7.0 8.4 6.6 6.5 10.9 10.6 37.0 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R元 R2 R3 R4 (年度) 7.1 6.9 7.9 8.5 10.5 6.8 6.9 9.2 10.3 10.2 11.1 16.2 17.5 18.5 17.5 19.0 18.5 23.2 22.1 23.1 23.6 17.0 14.6 41.2 41.9 45.3 47.1 43.2 49.8 50.0 48.3 46.4 49.9 49.4 50.3 100 % 80 % 60 % 40 % 20 % 0 % 4.7 4.7 4.5 3.9 4.4 3.4 5.8 (注) H は平成,R は令和を表す。四捨五入の関係で,合計値が100 にならない場合がある。 (最高裁判所「裁判員制度の運用に関する意識調査(令和4 年度)」により作成) C にあてはまる選択肢 ア 行政権の独立 イ 司法権の独立 D にあてはまる選択肢 ウ 裁判に対する国民の理解が深まり,司法への信頼が高まっていくこと エ 政府が掲げた法曹人口の拡大目標に達するため,法曹養成制度をさらに充実すること E にあてはまる選択肢 オ 「裁判が迅速になっている」という質問について,令和4 年度は「そう思う」と「ややそう 思う」の割合を合わせると15.0 %であり,平成22 年度以降,増加傾向にある カ 「裁判が迅速になっている」という質問について,令和4 年度は「あまりそう思わない」と 「そう思わない」の割合を合わせると34.7 %であり,令和元年度以降は30 %を超えてい る
- 1 C:ア D:ウ E:オ裁判官が独立して判断する原則は、行政権ではなく司法権の独立です。
- 2 C:ア D:エ E:カ原則の名前も、裁判員制度の目的も当てはまりません。
- 3 C:イ D:ウ E:カ司法権の独立であり、目的は司法への信頼を高めることで、読み取りはカが正しくなります。
- 4 C:イ D:エ E:オ裁判員制度の目的は法曹人口の拡大ではありません。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は3です。裁判官が他の権力から干渉を受けずに、良心と法律だけに従って裁判を行う原則を司法権の独立といいます。行政権の独立という言い方はしません。また裁判員制度は、国民が裁判に参加することで司法への理解と信頼を高めることを目的としています。法曹人口の拡大は別の課題です。グラフ2からは、令和元年度以降「そう思わない」側の合計が30パーセントを超えていることが読み取れます。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00017.htm)を加工して作成