問2 下線部分⒝契約に関連して,契約後の事例として適切でないものを,下の1 ~4…
次の会話文を読んで,問1 ~問5 に答えよ。 会話文 生徒X:もうすぐ18 歳の誕生日を迎えるので,記念に家族と旅行に行ってきました。食べ歩き で有名な繁華街を訪問したところ,食べ歩きをしている人がいました。しかし,いくつ かのお店の入口に「路上での飲食はご遠慮ください。」という貼り紙を見かけました。 先 生:それは⒜法による規制ではなく,マナーの向上をよびかけ,意識啓発を図っているもの ですね。 生徒X:そういえば,駅や繁華街では,「キャッチセールス禁止」という貼り紙を見かけました。 法による規制とはどのようなものか,あとで調べてみようと思います。 生徒Y:キャッチセールスと言えば,18 歳になると,親の承諾なしに自分の責任と判断で⒝契 約が可能になるため,注意しなければならないことが多くなりますね。 生徒X:もし⒞契約トラブルに巻き込まれた場合は,どのように解決したらよいのでしょうか。 先 生:あとで事例をまとめて発表してください。18 歳になると,⒟消費者としての権利や責 任があることを意識することがより大切になりますね。また,有権者として国の政治に 大きく関わることができるようになります。裁判員に選ばれる可能性もありますね。 生徒Z:なるほど。これから⒠裁判に国民が参加することにどのような意義があるのか,調べて みます。
問2 下線部分⒝契約に関連して,契約後の事例として適切でないものを,下の1 ~4 のうちか ら一つ選べ。
事例1 購入した中古車が,後日欠陥車であることに気がついた。事前にそのような情報は知 らされていなかったため,契約を取り消すことが可能である。 事例2 未成年者が法律行為をするには,その保護者または未成年者後見人の同意を必要とす る。同意なしに契約を行ったものは,契約を取り消すことが可能である。 事例3 インターネットショッピングなど通信販売の場合は,自らインターネット上の情報を 見て購入すると判断し,申込みがなされているため,両者の合意に基づき契約が成立し たとみなされ,原則として解除することは不可能である。 事例4 求人広告を見て,書かれている賃金に納得して雇用契約をした場合,受け取った給与 が最低賃金を下回っていても両者の合意があったとみなされ,使用者に最低賃金との差 額を請求することは不可能である。
- 1 事例1事前に知らされていなかった欠陥について契約を取り消せるという内容は、消費者契約法などの考え方に沿った適切な事例です。
- 2 事例2未成年者が保護者の同意なしに行った契約を取り消せるという内容は、民法の未成年者取消権に基づく適切な事例です。
- 3 事例3通信販売は原則としてクーリング・オフの対象外であり、両者の合意に基づき契約が成立したとみなされるという内容は適切な事例です。
- 4 事例4最低賃金法により、合意があっても最低賃金を下回る賃金は認められず、労働者は使用者に差額を請求することができます。
解説
正解は4です。求人広告に書かれた賃金に納得して雇用契約を結んだ場合でも、最低賃金法により、実際に支払われた賃金が最低賃金を下回っていれば、その部分は無効となり、使用者に最低賃金との差額を請求することができます。最低賃金は労働者を保護するための強行規定であり、両者の合意があっても下回ることは認められません。したがって、差額の請求が不可能であるとする事例4の記述は適切ではありません。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00017.htm)を加工して作成