問4 会話文の趣旨を踏まえ, C にあてはまる民主政治の基本的原理を説明した発言…
生徒たちは「公共」の学習のはじまりとして,「公共的な空間」をつくる私たちの生き方や考え方 について学んでいる。問1 ~問5 に答えよ。 1 生徒Xと生徒Yが,自分の進路について会話している。 会話文 生徒X:ホームルームで「進路希望調査」があったけど,どうするか何も決まってないんだよ ね。 生徒Y:そうなんだ。私は大学に進学することにしていて,専攻は社会学か国際関係学にしよ うと思っているよ。 生徒X:もう決まっているなんて,すごいね。でも,大学に行って勉強することで,どのよう な力を身に付けることができるんだろう。卒業後に就職する企業が求める能力とは, 違ったりしないのかな。 生徒Y:私も気になって,⒜企業が求める能力等と大学での学びとの関係について資料を調べ たんだ。企業へのアンケートでは,大学生などに主体性や実行力を多くの企業が求め るようだけれど,それらは,具体的に測定するのは難しいと思うんだよね。大学生へ の調査では,授業で身に付く技術や高められる能力もあるとわかるから,大学での過 ごし方も大事だと考えたよ。 生徒X:そうだよね。大学を卒業するまでの間で,AI やテクノロジーの進歩など社会も変化 するだろうから,求められる技術や能力も変わるかもしれない。ますます,進路につ いての悩みが出てきたなぁ。 生徒Y:昨日,「公共」の授業で実存主義を学んだよね。⒝サルトルの考え方が面白いと思った から,図書室で本を借りて読んでみたらいいよ。きっと,そこに,残りの高校生活を どのように過ごしていったらいいのかのヒントがあるんじゃないかな。 公 共 解答番号 ~ 公共
問4 会話文の趣旨を踏まえ, C にあてはまる民主政治の基本的原理を説明した発言とし て適切なものを,次の1 ~4 のうちから一つ選べ。
- 1 「悪法も法なり」という考え方を手掛かりにすると,法律で定められているのであれば,その内容の正しさを問わないようにすべき「悪法も法なり」は法律の内容の正しさを問わずに従うべきだとする考え方で、法の内容そのものを問い直す「法の支配」とは逆の発想です。
- 2 「国王といえども神と法の下にある」という考え方を手掛かりにすると,為政者に対して法に基づいた自由と権利の保障を主張していくべき「国王といえども神と法の下にある」は、為政者の権力も法によって制限されるべきだとする「法の支配」の考え方を端的に表す言葉です。
- 3 「政を為なすに徳を以もってす」という考え方を手掛かりにすると,一層の修養に励み徳を積むことを為政者に促すべき「政を為すに徳を以てす」は孔子の考え方で、為政者の徳による統治を説くもので、法によって権力を制限する「法の支配」とは異なる考え方です。
- 4 「政治は道徳とは無縁である」という考え方を手掛かりにすると,為政者に現実主義的な「政治は道徳とは無縁である」はマキァヴェリの現実主義的な政治観を表す言葉で、法によって権力を制限する「法の支配」の考え方とは異なります。
解説
正解は2です。会話文は、法律の内容の正しさを問わずに従うべきだとする発想ではなく、為政者も法に拘束され国民の権利や自由を保障すべきだとする「法の支配」の考え方を説明しています。「国王といえども神と法の下にある」という中世イギリスの法諺は、権力者の行為を法によって制限し、国民の自由と権利の保障を求める発想を端的に表しています。「悪法も法なり」「政を為すに徳を以てす」「政治は道徳とは無縁である」は、いずれも法の支配とは異なる考え方です。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00017.htm)を加工して作成