問5 下線部分⒠直接投資や証券投資について,生徒Yは次のグラフを作成し,発表用原…
高校で「公共」の授業を受けた生徒たちは,自分たちの将来について考えるために,職業と経済 活動について調べることにした。インタビュー調査を行った際の,生徒X,生徒Xの伯父,生徒 Yの会話文を読んで,問1 ~問5 に答えよ。 会話文 生徒X:伯父さんは仕事でよく海外出張に行っているけど,どんな仕事をしているのですか。 伯 父:自動車メーカーで開発の仕事をしているよ。 生徒X:この間は中国へ出張に行っていましたよね。 伯 父:最新の電気自動車の展示会があってね。日本の自動車メーカーも出展していたのだよ。 生徒Y:日本の貿易は,自動車のような⒜工業製品を輸出して,⒝食料品は輸入しているイメー ジがあります。他にはどんな国に行くのですか。 伯 父:タイにある自社工場の視察によく行くよ。タイは日本企業の工場が多いのだよ。 生徒Y:東南アジアにある国ですよね。日本企業の工場が多いことは知らなかったです。 伯 父:1980 年代の円高の影響によって海外進出が盛んになり,タイに限らず日本企業の海外 工場が増えたのだよ。でも,最近では⒞為替相場の影響もあって海外工場を閉鎖して国 内に回帰する動きがみられるね。 生徒X:私は国内で就職したいので,国内に工場が戻ってきてくれた方が,⒟国内雇用が増える のでうれしいです。 伯 父:ちょっと視点を変えてみることも大切かな。海外に工場や支店を置くことは事業が拡大 していることを意味するので,決して悪いことではないのだよ。グローバル化が進む現 代では,海外で活躍できる人材が必要なのだ。現在の国際社会では,外国との貿易だけ ではなく,⒠直接投資や証券投資も積極的に行われているからね。将来活躍しようとす る場所は,日本だけに限定しない方がいいと思うよ。 生徒X:伯父さんと話していると,海外で働くことに興味がわいてきます。今日はインタビュー に協力してくれてありがとうございました。
問5 下線部分⒠直接投資や証券投資について,生徒Yは次のグラフを作成し,発表用原稿2 を まとめた。発表用原稿2 中の F , G , H にあてはまるものの組合せとし て適切なものを,下の1 ~4 のうちから一つ選べ。
グラフ 20102011 20122013 20162017 20202021 (年) 直接投資 証券投資 400,000 (億円) 300,000 200,000 100,000 -100,000 -200,000 -300,000 (財務省ホームページにより作成) 発表用原稿2 グラフは日本の F における直接投資と証券投資の推移について示しています。 グラフの期間中,直接投資は一貫して黒字であり,日本が外国から投資される以上に, 日本が外国において工場建設などの投資をしていることがわかります。 証券投資については, G に最も赤字額が大きくなっており,日本が外国へ投資 する以上に,日本の H などに対し外国から投資されていたことがわかります。
- 1 F:経常収支 G:2013 年 H:不動産投資の動きを表すのは経常収支ではなく金融収支です。
- 2 F:経常収支 G:2016 年 H:株式や社債区分の名前も、赤字額が最も大きい年も当てはまりません。
- 3 F:金融収支 G:2013 年 H:株式や社債投資の動きは金融収支に含まれ、2013年に株式や社債への投資で赤字が最大になります。
- 4 F:金融収支 G:2016 年 H:不動産証券投資の対象は不動産ではなく株式や社債などです。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は3です。直接投資や証券投資は、お金の貸し借りや投資の動きを表すので、国際収支のうち金融収支に分類されます。経常収支は貿易やサービス、所得のやりとりを表す区分なので当てはまりません。グラフでは2013年に証券投資の赤字額が最も大きく、日本が外国へ投資する以上に、日本の株式や社債などへ外国から投資されていたことを示しています。不動産は証券投資には含まれません。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00013.htm)を加工して作成